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和の住まい推進関係省庁連絡会議発行の「和の住まいのすすめ~今に生きる日本の住まいの知恵~」を全14回にわたってご紹介する連載「和の住まいのすすめ」
今回はその第3回目「家族の集いをうながす」です。

家族の集いをうながす

家族が住まいの中で集い過ごす方法は、家族の構成や年齢によって様々です。かつての日本の住まいにみられた「畳」「板の間」「土間」「囲炉裏」などは、現代にも取り入れることができ、家族の集いをいざなうでしょう。
「畳」は弾力性や保湿性を備え、空気の調湿作用をもっています。畳の間は、乳幼児を安心して休ませることができるほか、年齢を問わずリラックスできて寛げる場にもなり、また、ダイニングやキッチンに近い場所に設けると、家族が集うスペースの中心ともなります。
「板の間」は木の柔らかな触感や温かみが感じられ、椅子座だけでなく床座の生活にも利用できます。小さな子どもの遊びにも適しますので、子どもを中心にした家族の集いをうながします。
「土間」は趣味を楽しめる以外に、戸外に面する開放的で気持のよいしつらえにして、第二のダイニングや子どもの遊びに利用することも考えられます。
「囲炉裏」は採暖や調理に使われ、かつては家族がその周りを囲んで団らんする生活が行われていました。今日、囲炉裏が設けられることは少なくなりましたが、火のある場を住まいの中心とする考え方は大切にされ、薪ストーブなどの普及が進み、集いの場を演出しています。
このように空間構成にマッチした床の素材や暖房機器の採用などにより、家族が集う場に相応しい空間づくりにつながるものと考えられます。



食卓に炉を設けている。家族が火を囲み食事を楽しむことを重視している(写真:季刊「チルチンびと」(風土社))



小上がりの畳の間をダイニング・キッチンの近くに配置。子どもを休ませたり、家族がくつろぎやすい(写真:季刊「チルチンびと」(風土社))

和の住まいのすすめ~今に生きる日本の住まいの知恵~(和の住まい推進関係省庁連絡会議 発行)
P6[家族の集いをうながす]より抜粋

過去の関連ブログはこちら

→連載「和の住まいのすすめ」No.01
→連載「和の住まいのすすめ」No.02

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