中期経営計画
2024年(令和6年)4月1日~2027年(令和9年)3月31日
当事業年度における住宅産業界の景況感は、景気動向の先行き不透明感から持家着工戸数が前年同期比で大きく減少するなど、厳しい環境下にあり、加えて円安・物価上昇の影響も顕在化しております。この状況下当社では製品価格の改定による適正取引価格の浸透やコスト削減に努め、103百万円の営業利益を計上いたしました。(前事業年度営業損失228百万円)
当社では、新たに中期経営計画(2025年(令和7年)3月期~2027年(令和9年)3月期)を策定し、「挑戦~未来と自分は変えられる~」をビジョンとして、下記の行動指針を軸に具体的施策を進め、全てのステークホルダーからの信頼を得ることで企業価値の一層の向上を目指しております。
① 粘土瓦事業の進化と深化
市場ニーズを捉えた新製品開発、販売量確保と生産性向上による収益性の安定化
② 陶板事業の拡大
全社を挙げた取り組みの本格化と事業採算性の確保
③ 新領域への挑戦
海外市場を含めた既存事業領域に留まらない事業展開の推進
④ 経営基盤の強化
組織・人材の強化と挑戦意識向上
今後につきましては、2024年(令和6年)7月から製品価格の改定を予定しており、適正な価格水準の維持に努めるとともに、一層のコスト削減や資産の有効活用を進め、利益体質の改善を図っていく所存であります。また、経営管理体制の強化によって上記戦略のスピード・実効性を高めていくことで、引き続き、強固な経営基盤を維持・拡大することを目標に、企業として高いモチベーションを持って、事業活動を拡充していくための施策を推進してまいります。
また、当社では、サステナビリティ・ビジョンとその達成に向けての具体的項目を策定し、持続可能な開発目標(SDGs)達成への取り組みを継続・強化しております。
2024年(令和6年)3月期においては、このサステナビリティ・ビジョンの達成に向け、①限りある天然資源の有効活用、消費型社会からの脱却という側面から、2023年(令和5年)10月よりアップサイクル型粘土瓦(いぶし瓦)の発売を開始、②日本の住文化を守ると同時に、安全かつ強靭(レジリエンス)な住居の提供に貢献するという側面から、2023年(令和5年)10月よりWEBメディア「ヒトツチ」を開設いたしました。